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ヨメさんコラム

『私の家族(8)~両親の子供の頃~』




父さんと話しているうちに今の時代とは違う風景が目の前に浮かんできた。

その不自由さと不平等さと過酷な環境の中において必死に生きてる人たちの事が気になって次々に聞きたいことが思い浮かんだ。
それを、良い言い方をすれば話が広がっていく…とでも言うのかなぁ。
でも、それは質問をガンガンしてたら最初に聞こうとしていた話からズレていってしまった!ということ。


すると、今度は父さんから…。
父:「俺が思い出せる一番古い記憶はなぁ…。」と最初に戻ってくれた。

そして、それから少し間を空けて…うなずいた。
父:「うん、闇市に行く時には、先に大きなお屋敷のおばちゃんの所に行って、その日に持って行く物を預からなきゃならんのだよ。
そういう仲介屋みたいな親父のような仕事ををして人を『なべ屋』って言うんだけどな。
別になべばかりを売り歩いてたんじゃなくて、なべを持って歩いてて物々交換で麦や米をなべに入れてもらったりしてたんだ。

闇市で、物はあっても食べ物の無い町の人と、百姓で野菜はあるけど物の無い人たちが交渉するんだ。
中には「着物が欲しい」とか、「なべや釜が欲しい」って言う人がいるから注文をもらって来て、地主さんにそれを伝える。
すると、次に闇市に行く時までに地主さんがどんなツテがあるのか知らないが物を集めてくれて、また、それを親父が持って闇市に持って行くんだよ。」
私:「うんうん。」
父:「その地主さんの大きなお屋敷で親父が話してる…
俺は、4歳かな?5歳くらいかなぁ?
親父が話してる横で縁側に座って庭を見てた。
庭には黒い犬がいて…あれは…柴犬だったかなぁ?
俺は小さい時から犬が好きだから黒い犬とコロコロ遊んでた。
その地主さん家には黒い犬が居たから俺は地主のおばさんを『黒犬のおばちゃん』って呼んでたんだ。

俺が縁側に座って足をブラブラさせてると広い庭を放し飼いにしてあるニワトリが駆け回ってる。その横に紐につながれた黒い犬が座ってる。
俺は、ただそれを見ていた。
そしたら、黒犬のおばちゃんが俺の側に来て
おばちゃん:「いっつも爺に付いて買い出しか!坊は、えらいなぁ。
そうだ!美味い物を食わしてやるで待っちょれよ。」

と言うとおばちゃんはカマを持って庭に下りてニワトリを追いかけ出した。
そして、慣れた手つきでニワトリを捕まえるとアッという間にチョンと首を切った。
俺は、目の前に起きてることが全部初めてのことでショックを受けた。

首を落とされたニワトリの足を持つとおばちゃんは羽根をむしり逆さまにして庭の端っこにぶる下げた。
血がポタポタ滴り落ちている。
俺は、その光景が目に焼き付いて離れなかった。

しばらくすると黒犬のおばちゃんが
おばちゃん:「ほい、坊こっちにおいで!」と呼んだ。
俺は縁側から奥の座敷に行った。

おばちゃんが出してくれたのは、『茶碗蒸し』。

きれいな黄色でプルプルしている初めて見た食べ物を前にして俺は躊躇した。
それで、おばちゃんに『さっきのニワトリはここに入ってるの?』と聞いた。
すると、おばちゃんは『ああ、そうだよ!』と言った。


俺は、さっきのことを思い出して気持ち悪くなってウエッとえづいてしまった。』




(明日へ つづく)
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