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ヨメさんコラム:コロについて・8

『コロとの出会い~5~』



どれくらいの時間が流れたんだろう?
とても長い時間のような気がする。
でも実際には、そんなに時間は経っていなかったみたいだ。

3人は黙って玄関で立ったまま父の様子を張り詰めた思いで見ていて時間を忘れてしまっていた。


すると父は再び話はじめる…、
父:「たしかに俺は、血統書の付いた秋田犬を飼っとったけどな。
別に血統とか気にして秋田犬を飼っとったわけじゃないんだ。
秋田犬という犬の性質が好きだから俺は秋田犬を飼ってたんだ。

だから、犬の生い立ちも、経緯も何も関係ない。
たとえ、あなた(女の子に向かって)の家で子犬がどのように生まれ、その後で、どう扱われていようと…そんな事は何も関係ないんだよ。

俺はコンテストに出したいなんて思ったこともないし、興味も無いから雑種だろうと何だろうと問題はない。
要は、その犬の持つ質だ!質が良ければそれでいい。」

この言葉に玄関で並んでいる3人は顔を上げた。
それは…、どういう意味で取っていいのかなぁ?

父は、子犬の方を向き直し、前足を持って子犬を後ろ足2本で立たせた。

父:「お前は男の子か…、足も太いし…、まだ大きくなれそうだな。
いろんな犬の良いところをもらって生まれて来たんだ。
えらく、可愛い顔をしてる。


お前は、うちの子になりたいか?」
そう言って子犬に話しかけてくれた。

その言葉を聞いた瞬間に体を支えていた張り詰めた糸がプツンと切れたような気がして、その場にしゃがみ込んでしまった。

女の子:「いいんですか?」
父:「ああ、いいよ。
でもな、この子犬じゃなかったら欲しいと思わんかったから他に犬が居たとしても家に連れて来られても困るよ。
もう引き取れないから、そのことだけは分かっててもらえるかな?」
女の子:「…あっ、はい…。」
父:「この犬は、俺の顔をジッと見て顔をそむけようとせんし。
こりゃ~、度胸の座った良い犬だ。」
女の子:「ありがとうございます。」
3人で頭を下げた。

その時に父は立上がり台所にいる母さんに声をかけた。
父:「母さん、寒い中で頑張ってたこの子達にお茶を出してやってくれ!」
そう言うと
父:「さあ、上がりなさい。」
と言って家の応接間に3人を通してくれた。

そして、その席で父は女の子に…
父:「知らない家なのに、よくここまで来たね。
怖かっただろうに…。
それに、犬が可哀想だからって連れ出したところで宛も無いんだから不安だったわなぁ…。
もう心配しなくていい。
あの子犬は俺達に任せて安心して家に帰りなさい。」と言った。
女の子は、うなずいて温かいお茶をすすっていた。

まだ、私も反抗期が抜け切らず父を受け入れられる素直さを持っていなかった時だったので父と正面から話すことがなかった時期でもあった。

でも、怖くて厳しいだけの父だと思っていたのに…
女の子を気遣う父の優しい言葉は、なぜだか私の心にも染み渡っていた。



(明日へ つづく)

ヨメ:著
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